要望 メディア・各議会へ


マスメディアへ

マスメディアは「不正」が明らかになった時からにわかに、かつ、相当にぎやかに報道を始めました。私たちの中にも取材を受けたものが沢山います。リコール署名の偽造、それも信じがたい規模での偽造は前代未聞のことなのでマスメディアが大きな関心を寄せるのは十分理解できます。私たちも取材に協力することは必要なことだと考えます。

 

しかし、私たちにはややしっくりこないものがあることも率直に言わなければなりません。それはトリエンナーレに対して私たちが抱いた思いの中心点についてマスメディアはあまり、いえ、ほとんど報じなかったように見えるということです。

 

「少女像」は比較的採りあげられたものでしょう。しかし、昭和天皇の件、英霊の件についてはほとんど採りあげられないか、相当ぼかした形でしか採りあげられなかったように思えます。

 

何故でしょう?何故昭和天皇に関する動画の有様をきちんと報じなかったのでしょう?あれは見れば見るほど吐き気を催すものでしたが、国民はその有様・実態をきちんと知るべきだったのではないでしょうか?どういう動画が展示されていたのか、それは芸術作品なのか、表現の自由として護られてしかるべきものだったのか、そういう判断を国民がするためにもその有様を包み隠さず見せるべきだったのではないでしょうか?見なければ分からないでしょう?

 

何故でしょう?何故「間抜けな日本人の墓」なる展示物をきちんと報じなかったのでしょう?そして、何故国民に問わなかったのでしょう?英霊(という言い方がそもそも価値判断を含んでいると言うなら戦死者という言い方でも構いません)は間抜けな日本人だったのですか?と。国民の皆さんはそういう捉え方を良しとされますか?と。

 

報道は何よりも事実を正確に伝え、読者に判断材料を提供することが大切だと私たちは考えます。事実を公平に、公正に伝えてください。報じない自由もあるかとは思いますが、何を報じ、何を報じないかにマスメディアの観点、思想のあり方が現れます。それは避けようがありませんが、是非公平・公正を心掛けてほしいものだと願います。

 

リコール署名活動で私たちが直面したことは、県民がほとんど何も知らなかったということです。知っていた人たちはマスメディアを通してではなく、インターネットの情報を通して知っていたということです。しかし、それはごくわずかの人達でした。

 

マスメディアの影響力は落ちつつあるとはいえ、まだまだ大きい。マスメディアが報じないことは存在しないことに等しいという現実はまだまだあります。私たちはもちろん自力で切り開かなければならないと思ってはいますが、マスメディアに期待するところはあります。どうか、報じない自由をあまり行使されず、公平・公正な報道に努めて下さるよう願っています。

 

県会へ

愛知トリエンナーレについて県会は無言でした。それでいいのですか?昭和天皇のご肖像がガスバーナーで燃やされ、その灰が土足で踏みにじられるという動画が展示されても何も言わないというのはあまりにも定見がなさすぎるのではありませんか?表現の自由という聞こえのいい口実に煙幕を張られてしまったのではありませんか?

 

もちろん表現の自由は大切ですが、一般的に人の名誉を貶める侮辱的行為は自由ではありません。それは今生きている人だけでなく、死者についても言えることです。死者にも名誉はあり、護られなければなりません。

 

一般的に言って、誰かの写真をガスバーナーで燃やし、その灰を土足で踏みにじるという行為は名誉棄損の行為です。もし自分、或いは自分の家族、愛する人がそういう仕打ちを受けて平気でいられますか?政治的な闘争にも節度が必要です。あの動画は節度を度外れにはずれたものでした。県会の皆様はそうは考えられなかったのですか?

 

どうか筋を通してください。国民の誇りを傷つけるようなことを容認しないでください。

 

市町村会へ

市町村会はトリエンナーレの直接の担当者ではありませんが、県政の構成要素です。県政のお目付け役でもあります。どうか県政が筋を離れた際には声を上げてください。意見の表明は出来るはずです。それが民主主義の正道を守る大事な力となります。その責任を果たしていただくことを心から願っております。